孔子だからといってすべてを知っているわけではないのに、多くの人が孔子のもとを訪れて、質問したり助言を求めたりした。
質問に答えられない時、孔子は端から端まで調べ尽くした。
ありとあらゆる可能性と主張を考えて、それらを総合した後に結論を導き出したのだ。
一つの回答を見つけても、「それは本当に正しいだろうか」と言って、端から端まで調べ回った。
多くの異なる意見にも広く耳を傾けてから、自分の見解を決めたに違いない。
自分の見解を決めるということは、見たままの姿を信じないということだ。
与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、それに疑問を持つことだ。
一つの意見にも、それを反対する意見にも耳を傾け、多様な主張を集めた上で自分の見解を導き出そうという意志を表明することだ。
話を聞く時は論点を定めることだ。
聞き上手とは、ただ聞いたことをそのまま受け入れることではない。
言葉の左から右までを探り、その核心と論点を把握しなければならない。
これが孔子のやり方だ。
入ってきたことを常に調べ尽くすことで、知性は伸びるのだ。
孔子に質問する人も孔子が全てを知ってるわけじゃないってわかってて質問したってことは、孔子からの回答が欲しかったんだろう。
それだけ人気だったんだろうな。
「この人からの回答が欲しい」「たとえ言ってることが全く同じでもあの人じゃなくてこの人からがいい」っていう気持ちはとてもよくわかる。
予想だけど、知性だけでなく、仁徳もある人物だったんだろう。
この姿勢は尊敬するな。